パッシッブハウス ゼロエネルギー住宅 全館 年間冷暖房費1万円 マニュアル |
2か月ほど前から期待して発売日を待っていた建築知識4月号を買って読みました、特集が「最小限省エネ住宅のススメ」です。 少し残念でした、このタイトルにもありますように、「最小限」なのです、以前から何度もブログでも書いたり、堺パッシブハウスに見学に来られた100社以上のプロの方にもお話していますが、長期優良住宅の認定基準である10年以上も前の平成11年の省エネ基準(Ⅳ地域でQ値2.7)から、ハウスメーカー基準であるトップランナー基準(Q値1.9)の間位の性能でいいのですか?と、地球温暖化や原発問題が大きくなってくる今後を考えると、自己防衛も含めて自立循環できる家づくりが必要ではないでしょうか、堺パッシブハウスの冷暖房費は全館で年間1万円で可能です、通常の光熱費も時間当たり200W/h位です、屋根では日中晴れれば最大瞬間7kW、雨でも400W位は発電しています、東日本大震災の起きた後、東北でパッシブハウスよりは少し性能が落ちる住宅での停電後の温度データが国会でも発表されていましたが、雪の降る東北で無電源でも数日間我慢できたとのことです、たぶん15℃以下にはならないでしょう。 エネルギーのコストの話になりますが、暖房用の灯油の価格は10年前は18Lで680円の冬がありました、現在は1620円位です、ガソリンも同じように原油高で高騰しました、北海道の昔の家の冬のイメージは灯油ストーブでガンガン温めてTシャツ1枚でも過ごせるイメージですが、最新の家では高性能断熱・サッシでエアコンです、夏も暑くなってきましたから冷房も必要になっているのです、滋賀県からのお客さんのお話では、灯油式温水床暖房で年間1200L使用するとのことでした、約90円/Lとすると暖房に10万円かかります、その上まだ少しエアコンによる暖房が必要なそうです、年間平均気温だけでみると堺市が18.1℃で大津市が16.1℃です、1-2月だけの平均気温でみると堺市が5.6℃で大津市が3.9℃です、またパッシブ地域区分でみると堺は暖かい(に)地域ですが、大津市は日射量も少なくなり(は)地域になります。 以前から書いていますが日本の省エネ基準ではこの堺市も大津市も同じ基準値なのです、とてもおかしいと思います、建築知識もやはり同じです、地域の気象に応じた考え方を広めるべきです。 以上のように温熱性能を高めるメリットは明らかです、イニシャルコストも30年単位で考えると現状の電力価格で同じ位です、将来的にエネルギー価格が上昇すると予想されますのでより大事なことだと思います。 建築知識といったプロが良く読む本がもっと先を提案してほしいと思います。 なちゅらる・さーかす http://www.nc-house.net パッシブ・エコハウス ネットワーク http://www.passive-ecohouse.net |
by nc-house
| 2012-03-23 11:58
| パッシブハウス エコハウス
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