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自然素材で環境と健康に安心なパッシブハウスをつくろう
by nc-house
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パッシブハウス オーバーヒートの検証

結局梅雨が明けていました、例年より関西では4日ほど早かったようですが、日差しが夏になっていましたのでやっぱりかといった感じです。
先日よりクアトロ社のソーラーデザイナー(以降SD)で日射取得とオーバーヒートの関係を検討しています、専門家といわれる方々から超高性能住宅では夏・冬ともにオーバーヒートに気をつけないといけないと言われてきましたが、堺パッシブハウスでは全くオーバーヒートにはならず、室温の日最大変位は冬・夏共1~2℃の間しか変わりません、さてオーバーヒートとはどれだけ温度が上がった時なのか、その基準が見当たりません、そこで冬を思い出してみました、我家では冬期は室温がずっと19.5~20.5℃なので服装が一定でした、ところが3月になって暖かくなってくると室温が20~22℃になりました、日中暖かくなると上着を1枚ぬぎ体温調整を行います、さて冬でも25℃位になるとかなりの体温調整が必要になり、時には窓開けが必要になるかもしれません、このケースがオーバーヒート相当でしょうか、SDでの計算では暖房設定22℃、冷房設定26℃にして、夜間冷暖房方式で計画換気で行いました。
お天気の悪い日にオーバーヒートはしませんから、断熱性能・蓄熱容量・窓性能・日射遮蔽・日射取得・日射吸収率・冷暖房・換気・内部発熱などが要因になります。
計算は断熱材の設定を一定(壁:高性能GW16K厚240)として、南面サッシのタイプを替えて行いました、サッシの性能的にはU値(0.7~2.3)、G値(0.3~0.8)の範囲になります。
計算結果は冬期では最大温度変位が(5.4~11.1)となり性能が悪いサッシでは最高温度が24.9℃まであがるのですが、寒い日では13.8℃まで下がります、このケースでは暖かい日は窓を開け、寒い日は夜間以外でも暖房を入れないと過ごせません、サッシ性能でU値もG値も小さいほうが温度変位は少ないですが暖房エネルギーは少し増えます、U値が1.0を超えると日射取得が多くても熱損失も多くなってしまうので暖房ネルギーは増加します。
サッシ・ガラスは市販されている中から選ぶことになりますのでどの組み合わせが良いかより、コストの制約が大きいともいえます。
夏期のケースではまず内外温度差が小さいので冷房負荷は小さいです、性能の良い家ほど放射冷却が出来ないのですこし多目になります、高性能住宅では窓を開けて通風は冷えずに湿気を持ち込むだけでよくありません、夏期の最大温度変位は(3.8~6.3)となり性能が悪い家では日中に32℃位になる為追加冷房が必要になります、ちなみに昨年夏の無冷房状態での日最大温度変位は1.3℃でした。
以上の様に、性能と温度変化及びエネルギーとランニングコスト(イニシャルコスト)の検討には良くわかります、堺での実績との整合性もかなり近い結果です。
冷暖房のランニングコストは夜間冷暖房のみで冬20℃、夏28℃前後を確保できれば年間1万円で可能です
、ただしこれは1階の温度設定で、2階では暖房17℃前後、冷房は2階まで上がらないので、除湿効果だけになります、この除湿効果は家全体に平均的にあり、堺では顕熱タイプの熱交換換気システムでしたが、それでも朝で絶対湿度14gになります午後は少し増えて16g近くになっていますが、今後は全熱タイプを設置予定なのでもっと改善できる予定です


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by nc-house | 2012-07-17 21:31 | ネットゼロエネ パッシブハウス
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